症例紹介ー脾臓の破裂

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症例紹介ー脾臓の破裂

突然のふらつきと食欲の低下で来院されました
11歳のわんちゃんです。

白目と歯茎の粘膜が真っ白で、
血液検査では貧血が見られました。
エコー検査では
脾臓に直径6㎝程度の腫瘤(できもの)が見つかり、
お腹の中に液体が溜まっていました。

脾臓の破裂

その液体を採取すると血液でした。
脾臓腫瘤の破裂が疑われたため、
すぐに開腹し脾臓の摘出を行いました。

病理検査の結果は「脾臓の過形成」(=良性)でした。

このように脾臓の腫瘤は脆いことが多いため、
良性、悪性どちらの場合でも
ちょっとした衝撃で破裂し、
出血性ショックに陥ることがあります

その場合、脾臓の出血を止めるために
緊急で脾臓摘出を行う必要があります。

このように出血性ショックに陥ると、
白目の部分や歯茎の粘膜がいつもより白いと感じたり、
急に元気がなくなったりします。
そのような場合は長時間様子を見ずに
動物病院を受診してくださいね。